3月議会 一般質問から「組体操」

2016年4月12日 12時03分 | カテゴリー: 活動報告

 

 3月議会の一般質問の内容は以下の3点でした。

 1.運動会における組体操の安全対策

 2.選挙管理委員会による出前講座について

 3.公共施設の今後の在り方について

 組体操について。

 これは、議員になる前から気になっていたことでした。

 今までとは違う。随分難しい技に取り組んでいるなぁ…と。

 代表的なのはトラストフォール。長い笛に合わせて自分のタイミングで動くのではなく、アップテンポのリズムに合わせた連続技。マットも敷けない。

 一歩間違うとかなり危険な技なのですが、通常、管理に厳しい学校も組体操ならOKを出しているという点も不思議で、アンバランスな印象を受けたのでした。

 その後まもなく、SNSでは、名古屋大学の内田教授の研究を中心に、「怖い」「苦しい」との声や、事故がデータ化されてきていることを知りました。しかし、昨年や一昨年の時点では、学校教育部に「エスカレートしてはいないか」と尋ねても、ピンと来てはいなかった。

 今年の2月に、超党派の「学校管理下における重大事故を考える議員連盟」が文科大臣に申し入れしたことをきっかけに、指導に関する検討がなされ、ニュースでも取り上げられたことを機に、町田市の現状について質問することにしました。この辺り、やはり世論の後押しは必要…。

 毎年8500件、都内では700件の事故が起きている組体操。

 町田市では、児童・生徒の心身の発達段階や、性別、体力、経験等を踏まえた適切な指導を行っており、全教職員が十分な安全配慮の下に指導にあたっている、とのことですが、2015年度は、41校の小学校、2校の中学校が組体操に取り組む中、骨折事故は、小学校8件、中学校1件でした。骨折にはいたらぬものの、練習期間中は、落ちて軽く頭を打った、などの情報も毎日のように聞くことがあり、小さな事故を含めるとかなりの数があるのでは、と推測されます。

 むかで競争など、他にも怪我の多い種目はありますが、後遺症を残すほどの重大事故に至る可能性が非常に高いのが組体操です。4段ピラミッドも「組体操の話の最中、理科の先生が急に何か計算し始め教室飛び出してった…」という小噺まであるほど下段の子どもへの負荷が高い。

 後頭部から落下するトラストフォールや瞬間負荷の高いポップアップピラミッドなど、市内でもショー化の傾向が見られ、今後、万が一の事故が起きないよう、新たな対応が絶対に必要です。

 しかし、質問で気をつけたのは、「全面禁止にしない」ということ。

 危険を理由に、短絡的になんでも禁止してしまうのは、違うだろう、と。

 時代に合わせ、真新しい印象を与えたい、取り組みたいという現場の想いに一定の理解はできる。しかし、行き過ぎては危険すぎる。憲法学者の木村草太氏によれば、「安全配慮義務違反」だと…。

 必要なのはガイドラインです。例えば、町田市では柔道の指導について、東京都のガイドラインを参考に、町田市教育委員会として「柔道の安全指導の手引き」を作成しています。2015年度は、大きな事故は発生していません。

 答弁では、文科省や東京都教育委員会の方針を考慮しつつ、学校が安全に最大限配慮しながら、演技内容や方法を計画し、実施していくようにしたい、とのこと。

 質問後、2016年度は、町田市独自の取り組みとして、タワーや4段以上のピラミッド、トラストフォールなどを一端中止、他の種目に変更する学校もあるかもしれない、1年間の研究や研修を経て、ガイドラインを模索し、来年からは、安全な指導法を身に着けた上での取組再開を検討する、とのことでした。

 懸命な判断だと思います。何か起きてからでは遅すぎる。「感動させなくちゃいけない」という固執を捨て、目の前の子ども達を大切に。組体操の指導に関する1年間の研究成果・知識共有に期待したいと思います。組体操以外の新たな種目取り組みなど、新しい方向性の模索も、面白いものが見つかるかもしれません。