射水市子ども条例・子どもの権利支援センターぱれっと

2015年12月22日 20時16分 | カテゴリー: 活動報告

 

 10月の会派視察は、富山県のコンパクトシティや河川の自然型工法等でしたが、私からは、「子どもの救済」をテーマにしているため、射水市の特別非営利活動法人子どもの権利支援センターぱれっとを予定に入れてもらいました。そのレポートです。

 

射水市子ども条例

  ・平成15年、合併前の小杉町で「子どもの権利に関する条例」が施行。

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・合併協議で、子どもの権利については主旨を尊重、射水市において制定し事業を引き継ぐことに。

 

・平成17年の合併と同時に制定作業に着手。「子どもの権利」に関する共通理解を図るための啓発活動

 ①『子どもの権利ってなあに?』…「広報いみず」での啓発コラム。

   平成18年5月~平成19年3月まで、毎月掲載。

 ②子どもに関するアンケート調査の実施・・・平成18年9~10月

   小学5年・中学2年の親子、幼稚園・保育園年長児の親が対象。

 ③射水市子ども条例制定・・・平成19年6月

 ④条例素案についての意見募集・・・平成20年7月

   

≪条例制定による効果≫

 ○    子どもを大切にする市という意思表示

 ○   子どもに関する施策の計画的な推進

    子どもの権利射水市子どもに関する施策推進計画(平成20年度策定)

 ○   子どもの権利に関する理解の促進

 ○   子どもを救済する取り組みの推進(条例第9条にのっとる)

    ◆射水市子どもの悩み総合相談室

    ◆射水市子どもの権利支援センターぱれっと

 

射水市子どもの悩み総合相談室

  18歳未満の子どもとその保護者を対象とした総合相談窓口。

  小杉庁舎1階。

  月~金曜日 午前9時~午後5時(祝日、年末年始を除く)

  来所相談。メール、電話、FAX受付。4人で対応。

   昨年度の相談件数は183件。うち、子どもからの相談は38件。

 相談件数を上げる努力は?と質問しましたが、「相談件数が多いことが良いことではないので…」という所管部署の回答。相談件数として把握できるケースは氷山の一角である、という自覚に乏しいように感じます(現場を担当する人たちは違うかもしれません)。

 翌日の富山市コンパクトシティの視察において、富山の県民性は大変、保守的であること、自殺率が高いことなどの説明あり。その点を考えあわせても、保守的な考え方の強い空気の中、いわゆる「普通の」「一般的な」レールからはみ出てしまった子ども達の苦悩は想像するに厳しいものがあります。職員への啓発の継続、積極的な姿勢が必要でしょう。

  

        ◆特別非営利活動法人子どもの権利支援センターぱれっと

 平成14年 合併前の小杉町で、子どもの権利支援センター設立準備委員会設立

 平成15年 「小杉町子どもの権利に関する条例」施行

      同年、小杉町子どもの権利支援センター開所。

 

子どもの権利支援センターの設立は、必要性を感じていた地域の仲間の意気投合によるもの。

 

5つの事業を展開

①    ほっとスマイル(現地視察)

  ・子どもの居場所事業 月・水~土曜 10~15時

  ・専門家による子ども相談(無料) 水曜(要予約)15~16時半

   子ども本人、親、教員など、様々相談あり。

  ・親の会 月1回土曜(要予約)19~21時

公設民営。福祉保健部子育て支援課の職員が施設の管理責任者を兼任。

ぱれっと雇用の職員は、常勤2名(男性と女性)非常勤数名。日常の具体的活動を実施。

学校や家で居場所がなかったり、いじめなどで傷ついたりしている子どもたちに、安心できる居場所を提供。同じ仲間に出会い、少しずつ回復するよう支援。

※視察の日も、子どもたちが数人訪れていた。料理、絵画、音楽、スポーツ、コンピュータ、勉強などができる。開所時間が短い感あり。

 

②    家族支援事業 えくぼ

 子育て不安「つい叩いてしまう」などの悩みを持つ家族の支援、児童虐待防止活動。児相からの委託事業。 

③    相談掲示板

 富山大学教員有志で開発したインターネット電子掲示板システム。電話に対して敷居が高いと感じる、現代の子ども事情に対応。 

④    パワーアップアドベンチャー

 小学1年生の親子対象。国立館山青少年自然の家での野外活動。親子で自然に親しみ、共に自己肯定感を高める。

 ⑤    ぱれっと楽習プロジェクト

 講演会、学習会、イベントを通して、地域住民に対し、子どもの権利の啓発や子育てを支援。

 子どもの権利支援センター理事長で富山病院心療内科部長の明橋大二さんが全国でも講演を行っており、収入源にもなっている。

 

  現代の子ども達が抱える危機的状況について、救済措置をとらなければいけない、と感じていた地域の専門家やNPOグループ等、有志達による熱意が、子どもの権利条例の施行と救済事業の設立にまで展開したこと。合併に際しても理念を貫いて新たに条例や推進計画に着手し、地域への啓発活動を続けているという点。やはり地域を動かすのは、地域の人達の情熱なのだ、と改めて思わされました。